『ウディ・アレン 完全ヴィジュアルガイド』4月26日発売2017年04月07日 21:35

『ウディ・アレン 完全ヴィジュアルガイド』4月26日発売
・著者:ジェイソン・ベイリー
・日本版監修:都筑はじめ
・発行:スペースシャワーネットワーク
・フルカラー192頁
・価格:3,700円+税

 初期のギャグ映画から、アカデミー作品賞の『アニー・ホール』、同脚本賞の『ハンナとその姉妹』、『重罪と軽罪』、『ブロードウェイと銃弾』、『誘惑のアフロディーテ』、『マッチポイント』、 『ミッドナイト・イン・パリ』や『ブルージャスミン』などの最近作に至るウディ・アレンの全監督作品をアレンへのインタビューや製作の舞台裏を交えながら一作づつ詳しく解説した究極のウディ・アレン本。死や哲学、音楽、ニューヨークシティなど、アレン映画を彩る魅力的なテーマについてのエッセイも掲載。日本版のみ『マジック・イン・ムーンライト』、『教授のおかしな妄想殺人』、『カフェ・ソサエティ』の直近3作品を特別書き下ろし。

アレンの新作『カフェ・ソサエティ』5月5日公開2017年03月12日 06:17

 アレンの監督・脚本による新作『カフェ・ソサエティ』、5月5日公開!

映画音楽『アラビアのロレンス』...モーリス・ジャールとデビッド・リーン2017年03月11日 07:09

 巨匠や名匠と呼ばれる映画監督には、決まった音楽家を多用し、音楽家の曲調がその監督の映画世界のトレードマークとなっている場合が少なからずある。ヒッチコックとバーナード・ハーマン、フェリーニとニノ・ロータ、トリュフォーとジョルジュ・ドリュリュー、スピルバーグとジョン・ウィリアムズ、黒澤明と佐藤勝などなどだ。その代表的な組み合わせとも言えるのが、巨匠デビッド・リーンとモーリス・ジャールである。二人の関係は、リーンの代表作『アラビアのロレンス』から始まり、以後のリーンの全作品---『ドクトル・ジバゴ』、『ライアンの娘』、そして遺作となった『インドへの道』まで続いた。作品数こそ少ないが、どれもリーンの壮大な世界観をジャールの音楽は見事に表している。

 中でも最も印象的な音楽はやはり『アラビアのロレンス』だろう。もともと別の作曲家が選ばれていたがリーンの気に入らず、当時かけ出しだったジャールに声がかかった。壮大な砂漠を背景にしたスペクタクルと主人公の内省を、アラビア風のメロディを交えて大オーケストラで見事に描き出した映画音楽の傑作である。ジャールは本作品でアカデミー作曲賞を受賞し、映画音楽界のトップ・スターとなった。ちなみに他のリーン作品『ドクトル・ジバゴ』と『インドへの道』でも同賞を受賞している。個人的には『ライアンの娘』もアイルランドの壮大な風景とラブロマンスを体現した美しい音楽で、受賞に値する名曲だと思う。『インドへの道』ではジャールは当初インド楽器を用いたインド風の音楽を構想していたが、リーンは「いつもの」大オーケストラによるスペクタクル曲を要望したという。

『アラビアのロレンス』「メインテーマ」

『ドクトル・ジバゴ』「ララのテーマ」

『ライアンの娘』「メインタイトル」

『インドへの道』「インドへの道」

映画音楽『ピンクパンサー2』...「夜の映画音楽」のテーマ曲2017年03月10日 19:40

 昔、1980年代にNHK-FMで土曜の晩に「夜の映画音楽(スクリーンミュージック)」という番組をやっていた。映画音楽評論家の関光男氏によるナレーションで、各回の特集に沿った映画音楽を10曲ほど流すのである。毎週土曜の夜になると、ラジカセをスタンバイして放送される音楽を一生懸命に録音したものだ。とても思い出深い番組で、録音したテープは今でも取ってある。オープニングとエンディングには静かで美しい音楽が使われており、後年それが「ピンクパンサー2」のテーマ曲だと知った。(アニメで流れるのとは別の曲である。念のため。)音楽はヘンリー・マンシーニ。この曲を選んだ関氏のセンスの良さが光っている。

『ピンクパンサー2』「偉大な贈り物」

 この曲には歌入りのバージョンもあって(というか、そちらが本家か)、こちらも番組のある回で放送されていた。タイトルは「偉大な贈り物(The Greatest Gift)」。どういうわけか、映画の中では歌の方は使われなかったようだが、なかなか素敵な歌である。

『ピンクパンサー2』「偉大な贈り物」(歌入り)

If you just could see yourself the way I do
You would see how wonderful you are
How can you know what love like yours can truly be
Because when I'm holding you
You're just holding me

When we part, the one you leave is me, not you
You don't know the loneliness I feel
The greatest gift that anyone could give to you
Would be for you, to see yourself
the way I do...

When we part, the one you leave is me, not you
You don't know the loneliness I feel
The greatest gift that anyone could give to you
Would be for you, to see yourself
the way I do...

もし私が見るようにあなたが自分を見ることができたなら
あなたがどれほど素晴らしい人か分かるでしょうに
あなたの愛が本当はどんなものかどうすれば分かるの
だって私があなたを抱きしめるとき
あなたは私をただ抱きしめるだけ

別れるときが来たら、去るのは私であなたじゃない
私が感じる寂しさをあなたは知らないでしょう
あなたへの最も大きな贈り物があるとしたら
私が見るように自分を見ることよ

別れるときが来たら、去るのは私であなたじゃない
私が感じる寂しさをあなたは知らないでしょう
あなたへの最も大きな贈り物があるとしたら
私が見るように自分を見ることよ

宮藤官九郎『自由になる技術』(扶桑社)2013年09月22日 15:27

早起きして小田急で秦野へハイキング。電車で谷川俊太郎・箭内道彦、宮藤官九郎の『自由になる技術』(扶桑社)読む。もともと2011年11月放映のフジテレビ『ボクらの時代』の対談を本にしたもの。クドカンは谷川の聞き手にまわっているが、ところどころ面白トークあり。3回結婚して3回離婚した谷川に対し「3勝3敗ですね」とか、早い結婚(注:24歳)に後悔しているかと聞かれ、「あのー・・・そんなにないですね。」と微妙な返事の後、「これ、朝7時の番組ですよね? 僕は起きてないけど、奥さん起きてますから(笑)」とか光景が浮かぶ。あと、ゴシック体が好きで、パソコンでは脚本をゴシックで書くのに製本されると明朝にされてしまい、(ギャグやコントには)ちょっと違うと感じているのだとか。谷川は全般に二人の問いにまじめに答えているが、箭内が「(自分の)葬式に嫌いなやつがくるのは嫌だ」と言うと、「それなら、ちゃんと名簿なんか作っといたほうがいいですよ」とアドバイスするのが面白かった。その名簿どうするんだろう。参列断るのか?

「宮藤官九郎の“俺のmy ミュージック”」最終回2013年09月21日 13:00

昨夜はNHK-FMで「宮藤官九郎の“俺のmy ミュージック”」聞く。面白かった。『あまちゃん』について、「あと1週間でおしまいだけど、もしアキとユイちゃんが実は男だったら、なんてオチが待ってたらどうします?」とか、どこまで本気か分からないボケには笑う。やはり長い間の脚本執筆からの解放感があるのだろうな。今回は洋楽特集で、『あまちゃん』でおなじみの『ゴーストバスターズ』やら懐かしい曲が聞けた。番組ではやらなかったけど、クドカンが話してた「今夜はビートイット」の関西弁吹き替えパロディも、番組後にYoutubeでチェック。こちらも笑える。ところで番組は今回が最終回。最初の3回分は聞き逃しており、再放送してくれないものか。

あと、番組の中でクドカンが12月上演予定の舞台の告知をかなりはっきりやっていたのはうれしかったけど驚いた。生放送ではないはずなので、NHKも太っ腹。『あまちゃん』で「ジョジョと言えば『奇妙な冒険』でしょう」というセリフがあったが、もとの脚本では「ジョジョと言えば焼肉でしょう」だったそうで、それ(叙々苑)はさすがにNHK的には、ということでの差し替えだったそうだが、どのへんが線引きなのか。

ウディ・アレン訴訟に洋服メーカーが過去のスキャンダルで反撃2009年04月17日 09:15

以下、バラエティ・ジャパンの記事より。アレン側による1000万ドルの損害賠償というのも確かに法外な気もするが、全く本件と関係ないアレンの過去のスキャンダルを持ち出して裁判を有利に進めようとする相手側のやり口も、いかにも米国の裁判の戦術といった感じでなじめない。審理の開始前に情報をリークしてアレン側に裁判を思いとどまらせ、和解に持ち込もうとするのが見え見えである。果たしてアレンはどう動くか。

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ウディ・アレン訴訟に洋服メーカーが反撃 過去のスキャンダル持ち出し糾弾「自身を過大評価している」 2009/04/16

ウディ・アレンに損害賠償訴訟を起こされた米洋服メーカー、アメリカン・アパレル社が、アレンの個人攻撃に打って出た。過去のスキャンダルを蒸し返すことにより、裁判を有利に進めようという作戦のようだ。

 きっかけは昨年、アレンがアメリカン・アパレル社を相手取り起こした損害賠償請求。同社は、アレンの代表作『アニー・ホール』の1場面を利用し、ニューヨークとロサンゼルスの屋外広告及びオンラインで宣伝を行った。アレン演じる主人公がユダヤ人のラビの扮装をした同作のスチル写真に、イディッシュ語(ユダヤ系民族の間で話される言語)の文章とアメリカン・アパレルのロゴを載せたもので、1週間だけ展開された。アメリカ国内においては、いかなる商品も推奨しないという立場を取っているアレンはこの広告を承認しておらず、甚大な損害を受けたとして1000万ドルの賠償を請求した(2008年4月2日関連記事)。

 5月18日(月)からマンハッタンの連邦地方裁判所で審理が開始される予定だが、アメリカン・アパレル側はアレンの過去のスキャンダルを持ち出すつもりだ。アレンは、ミア・ファローの養女スン・イー(現アレン夫人)との交際が発覚したことがきっかけで、ファローから訴えられた過去がある。

 アメリカン・アパレル側のSlotnick弁護士は、過去に引き起こした一連のセックス・スキャンダルにより、アレンの広告価値が著しく低下していると主張。また、米競泳のオリンピック金メダリスト、マイケル・フェルプスが大麻吸引報道が出たことをきっかけに広告契約を打ち切られたことを例に出して、アレンの過去のスキャンダルを蒸し返すことは不当ではない、としている。

 「ウディ・アレンは、たった1週間しか使われなかった広告に自分の写真が使われた対価として1000万ドルを請求しています。私に言わせれば、彼は自分の価値を過大評価していると思います」とSlotnick弁護士は話している。

http://www.varietyjapan.com/news/showbiz/2k1u7d00000mlvcu.html

アレンの新作『それでも恋するバルセロナ』、09年6月に日本公開2009年01月11日 06:46

スペインが舞台のアレンの新作『Vicky Cristina Barcelona』の邦題が『それでも恋するバルセロナ』に決定し、09年6月から日本公開されるとのこと。この作品は現在ゴールデングローブ賞の4部門でノミネートされており、欧米での興行も好調の様子。出演はペネロペ・クルス、スカーレット・ヨハンソン、ハビエル・バルデムなど。

http://www.cinematopics.com/cinema/news/output.php?news_seq=7914

一方、アレンがニューヨークで撮影していた次回作『Whatever Works』も昨年夏に完成したとのこと。『メリンダとメリンダ』以来久々のニューヨーク作品だが、その後アレンは3作品をまたヨーロッパで撮影する契約を結んでいるという。

ところで、『タロットカード殺人事件』の次の『Cassandra's Dream』がまだ日本で公開されていないが、どうなってるんでしょうね。ユアン・マクレガー主演ですが、こちらは興行が振るわなかったようなので、日本公開にも支障が出てるのかもしれません。

アレン短編集『ただひたすらのアナーキー』10月に日本でも出版2008年09月28日 07:49

07年に米国で出版されたウディ・アレンの最新ユーモア短編集『ただひたすらのアナーキー(Mere Anarchy)』が10月22日に日本の河出書房新社から出版されます。訳者は『ウディ・アレンの浮気を終わらせる3つの方法』も訳している井上一馬氏。

河出書房新社ホームページ http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309205014

『ただひたすらのアナーキー』原書については下記ホームページで解説。 http://www.asahi-net.or.jp/~KZ3T-SZK/wdy_mer.htm

アレンの新作、タイトル決まる2008年08月03日 06:26

アレンとインタビューした記者によれば、現在ポスプロ中のラリー・デイヴィッド主演のアレンの新作のタイトルが『Whatever Works(何であれ、役に立つもの)』に決まったとのこと。内容は60歳過ぎのラリー・デイヴィッドが20歳の若い女性(エヴァン・レイチェル)に恋するブラック・コメディ。公開予定は2009年。

http://blogs.jsonline.com/dudek/archive/tags/Whatever+Works/default.aspx